ドイツ人哲学者、マルクス・ガブリエルの名言集

・我々は、目の前の課題について真剣な議論をしていません。代わりにやっているのは、二分で終わるような儚い提案合戦です。
・普遍的な倫理観には、生物学的な基盤があります。我々は、もともとは皆同じ種だからです。だから誰かを攻撃するためには、彼らは自分たちとは違うのだと語るストーリーが必要です。
・ただ現実には、解決策ではなく特定のグループの人たちから人間性を奪う可能性についてばかり取り沙汰されます。
・投資するのはそこだけでいい、他の分野のことは忘れなさい、と。それが自然主義です。この考え方は他のいかなる考え方よりも人を殺しています。
イスラムの表象をテロリズムと関係づける一方で、たとえばキリスト教テロリズムとみなしません。
・一番人殺しをしているのはどの宗教かーー具体的な数字は言えませんが、おそらくキリスト教です。キリスト教帝国を築くために、どれだけの人が拷問を受け、殺されたことか。
シリコンバレーは一つの思考法です。単なる製品の寄り集まりではありません。信じられないほどパワフルな思考法です。
・さらに繁栄を享受すると、我々が自滅の道を歩んでいるようにはとても見えません。
・それこそが「末人」です。そういう意味で我々はまさにニーチェが描写していたシナリオ通りに生きているのです。
・民主主義は、実際に存在する裁判所、インフラ、税システム、官僚、役所など、そういうすべての機関の複雑なシステムです。それが民主主義の実体です。非常に緩慢で複雑な社会システムです。そういうシステムがあるおかげで、あなたは人権を享受している可能性が極めて高い。
・緩慢な官僚的プロセスが善であることを理解しなければなりません。
・非常に狭い部屋で70人もの他人と暮らしたくはないことは明らかです。民主主義はこの明白な事実を受け入れます。
・すぐれた民主主義はこうした明白さを尊重し、それに直面したときには否定しません。かたや、ひどい民主主義はこうした明白な事実を否定します。
・明白な事実はが何であるか、我々はまだ最終ステージには到達していないのです。
・それが「間違いか、否か」ということは誰が決めるのかーーそれが重要なところで、合理的な分析や、公開ディベートによって決まります。
・当選前に何か公約したのだとしたら、それは「そうなるよう努力します」という約束であり、必ず公約が果たされると言うことはできません。その時点では、公約が果たせるかどうかは候補者にもわからないのですから。
・人間の尊厳とは、人間という動物がその正体について考えることができる状況に置かれていることを意味します。
アメリカは非常に協力で非常に保守的な価値体系があります。結局のところアメリカは、全体的にとんでもなく保守的なコミュニティなのです。
・倫理資本主義は完全に可能です。このことを今まで提案した人がいない理由は極めて単純で、どの倫理学者も資本主義を批判しているからです。
フェイスブックはモラリティ(人間性の向上)を約束しましたが、その約束は実行されませんでした。提供したのはその逆です。彼らが提供したのは開放でした。誰もが自由になれるというものです。そうやって彼らは儲けたのです。
・実知識においては、厳しい集中力と散漫な思考の組み合わせが重要です。インターネットが我々にもたらすのは散漫な思考、ドラッグ中毒の子どもたちの精神だけです。それが人工知能というものなのです。
・同じ課題をより速く解決することができるシステムのほうが、より知的だということです。今私が抱える課題の多くはデジタル技術によって早く解決できるようになりました。
・検索アルゴリズムでは、最高の結果は得られません。最高に近い結果、最低ではなさそうな結果が出ます。
・現実では絶対に耳を傾けようとしない人の言葉を、オンラインでは鵜呑みにしてしまいます。実際にあったら、絶対信用しないであろう人のことを。
・「新しい実在論」は、すべての物事に対する実在論です。
・現実から離れることは、死ぬまでできません。死んだらそれで退場ですが、それは現実を離れることではありません。死んでいるということもまた非常に実在的です。
・それに偽の信念を持つことで現実から逃れるというのも無理です。そんなことをすれば、あなたの現実はあなたの過ち(error)になってしまいます。
・間違った方向に進むと、正しい方向に進んでいる人にやられてしまう。単純なことです。


マルクス・ガブリエル、世界史の針が巻き戻るときー「新しい実在論」は世界をどう見ているかより)
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